止まらない回転。
軸がずれて少し歪む。
穢れのない風景に、これまでの栄光を讃える。


もうあと何年後か先に、再び僕が生まれるのなら、
今を往く僕はここで、静かに眼を閉じよう。


疲れただなんて勘違い。

間の悪い気の迷い。

求めた答えが得られずとも、敵ばかりの世間じゃないさ。
孤独の檻から脱したのなら、君を許してくれるだろう。

力を抜いて見上げた空の向こう、白い鳥が羽ばたく。

涙は涸れた。
乾いた皮膚が鈍く痛む。
昨日と違う風景に、微かに煌めく何かを見た。


取り戻せないものが多くたって、殊更急ぐ必要はないのだと、

そう、誰かが云った気がした。



たくさんのものを失っても
最後にひとつあれば良い